霧立越縦走(白岩1620m〜扇山1661m)

【前書き】
 熊本より南は遠いという印象があってあまり足を延ばしていません。どちらかというと中国方面の方が近いような気がしています。しかし、ちょっと調べてみると宮崎県の向坂山の五ヶ瀬スキー場まで我が家から200kmちょっと。意外に近いです。すみっこさんの行く五家荘ではありませんが、近くの霧立越縦走に行ってみることにしました。
 山渓昭和50年版「九州の山」を見ると霧立越と向霧立越は秘境です。昔から憧れながら今回やっと行ってみることに。
 ただ、単独なので片道約10qの往復で20km歩行です。

【年月日】’11.10.15(土)〜16(日)
【コースタイム】
(移動15日)家出発(20:00)→(九州自動車道)→御船IC→(国道445号)→(国道218号)→(国道265号)
        →五ヶ瀬スキー場駐車場車中泊(23:40)
(登山16日)駐車場(6:10)→ゴボウ畑(6:50)→杉越(7:13)→白石(7:40)→馬つなぎ場(9:05)
        →扇山山小屋(10:25)→扇山(10:48-11:00)→山小屋(11:25)→馬つなぎ場(12:45)
        →白岩通過(14:15)→杉越(14:40)→ゴボウ畑(15:02)→駐車場(15:25)
(移動)駐車場(15:50頃)→御船IC(17:20) →(九州自動車道)→家着(19:10)

【同行者】単独

【写真と解説】


 土曜の夜に家を出て、御船ICから国道445号線を走る。大体400番台の国道は細くて、曲がりくねった田舎道だろうという先入観があったが、比較的快適に走れる。ただ、真っ暗で対向車もあまり来ないのは少し気持ち悪い。しかし、人家は適当な間隔であるし、五ヶ瀬町に至っては比較的街並みが整っている。ちょっと考えていたイメージと異なる。五ヶ瀬川沿いの265号線も人家が点在。スキー場に入る波帰川付近は結構民家がある。僻地のど田舎と思っていたら町でした。これは京丈山に行く時に迷って、細い山道を車で走り回ったのとは大違い。
 スキー場の駐車場には私の車を入れて3台。フリースを着て、寝袋で寝る。駐車場のライトが眩しいな、と思ったら月でした。まあよく眠れた方。
 朝6時前に隣の車から登山者が出発。それで目が覚め、私も朝食を食べて、出発。
 しかし、林道がスキー場方面と白岩林道に分かれるところで迷い、白岩林道の方に行くが失敗。引き返したら、分岐をスキー場方向に50m程度行ったところがゴボウ畑でそこからが白岩への登山口でした。
 ゴボウ畑から今日歩く扇山まで8900mの案内。ゴボウ畑から駐車場まで500m程度とすると往復18.8kmの計算。ひょっとしたら無理かも。


 杉越です。右の登山届の箱に剣術のタイシャ流、西南戦争で敗れた西郷さん、壇ノ浦で敗れた平氏を追ってやってきた源氏、そして昭和初期まで続いていたという?忘れましたが、この霧立越に関係する絵が描かれています。昭和初期まで馬に荷物を積んでこの道を通っていたんですね。左側は向坂山への道です。


 南下する道に左から朝日が水平に当たって木の葉が筋状に光ります。


 白岩山の標識がありますが、国土地理院の地形図では、白岩山は1646mなのでここではありません。もう少し南の水呑の頭というところが白岩山のようです。ここの名称は白岩で、石灰岩によるアルカリ性が強いために特殊な植物が多いということで鹿による食害を防ぐために網で囲ってあります。


 白岩から見たこれからの縦走路。多分、これが白岩山だと思います。


 緑の苔に覆われた岩と落葉を踏みしめながら気持ちの良い縦走路を歩く。


 西側対岸の山の中腹に家と段々畑が見えます。


 奥に向霧立越の尾根が見えます。昔、国見岳には登ったことがありますが、雪でスズタケが倒れており、道が分からずに往生した記憶があります。


 扇山山小屋です。鉄骨で支えてあります。トイレは床の下にあります。


 カーテン、消火器もあって綺麗です。囲炉裏が良いですね。


 扇山山頂です。山頂には登山者が1組いました。ここまで来るのに途中で1名と交差しただけです。日曜でこれだけ天気も良いのに本当に登山者の少ない山です。


 今日の縦走コースです。今から扇山を小屋まで下りて、写真の左手前から右へ延びる尾根を戻ります。福智山から皿倉山までの距離に比べたら近いものです。


 扇山から南方向です。中央奥右寄りの頂上が雲に隠れているのが市房山でしょうか。中央奥左寄りが石堂山?


 ママコナですか?


 センブリでしょうか。


 白岩周辺のみに咲いていたトリカブト。


 向坂山だと思います。この後、杉越から急に膝が痛くなって、まともに歩けなくなりました。そろりそろりと一歩ずつ歩くたびに両膝に激痛が。歳のせいか、急に悪くなるのがいけません。時間にゆとりがあって良かったです。それとこの哀れな姿を人に見られなくて。


 何とか駐車場にたどり着けました。

【後書き】
 霧立越の往復ができたということは、体重を減らせば、霧立越と向霧立越の周回縦走もできるかも。前夜1泊の山中1泊。花の綺麗なころを目標に実行するかもしれません。

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